日本におけるブータン研究の基盤形成を目指して
Japan Institute for Bhutan Studies: JIBS

2016年度ブータン勉強会報告

日本ブータン研究所 平山 雄大

2013年4月に設立された日本ブータン研究所では、主要事業のひとつとして「ブータン勉強会」を開催しております。これまで毎月1~2回(2017年2月のみ4回)開いてきましたが、おかげさまで4年目となる2016年度(第51回~第67回勉強会)も無事に終えることができました。

2016年度ブータン勉強会発表題目・発表者一覧(リンク)

2016年度も、諸橋邦彦さん(国立国会図書館)、西田文信さん(岩手大学)、藤原整さん(早稲田大学)、都甲由紀子さん(大分大学)、江口卓さん(駒澤大学)といった研究者の皆さま、李成俊さん(ブータンサッカー連盟)、津川智明さん(JICA)、田中敏裕さん(元UNDP)、そして元JICA青年海外協力隊の吉井玲香さんや伊東瑞歩さんといった実務家の皆さま等、多くの方々にご発表いただきました。特に今年度は、それに加えて島根県隠岐郡海士町からブータン視察に行かれた方々、現役のJICA青年海外協力隊の方、そして大学生、高校生、中学生も発表してくださり、発表者の立場や専門、そして年齢の幅が一気に広がりました。

参加者も、ブータンに行ったことがない人、何十回も行ったことがある人、ブータンにあまり興味はないけれども何となく連れられて来てしまった人、ブータンで働いている/働いていた人、卒業論文でブータンを取り上げようとしている大学生、早稲田大学の海外実習科目やスタディツアーに参加した学生、「重鎮」と言って差し支えないであろう大先輩(≒友好協会の皆さま)、これからブータン実習に行く高校生等、知識や経験を異にする方々が入り乱れ、勉強会の主目的である「情報交換・意見交換・相互研鑽の場」としての役割がある程度有効に機能したのではないかと思います。発表者の皆さま、そして参加者の皆さまに御礼申し上げます。

普段は早稲田大学で開催することが多いこの勉強会ですが、今年度は例年よりも早稲田以外で開く機会が多くありました。記録を見返すと、国外ではティンプーで2回、国内では島根県隠岐郡海士町で3回、兵庫県丹波市、大分県別府市、熊本県山鹿市、東京都大島町で各1回と、全17回中9回が早稲田以外での開催だったようです。

ちなみに、第53回勉強会(6月11日)は島根大学地域教育魅力化センター「2016年度ふるさと魅力化フロンティア養成コース」の実習を、第55回勉強会(8月8日)は兵庫県立柏原高等学校スーパーグローバルハイスクール(SGH)アソシエイト事業・知の探究コース「GNH探究班」ブータン研修旅行の事前学習を兼ねた開催でした。そして、第64回勉強会(2月11日)は終了後、「あまコミュニティチャンネル」で75分番組(単独番組)として合計4回放送されました。このような大学・高校とのコラボ企画やテレビ放送は、勉強会における新たな動きでした。

勉強会は、2017年度も新たな繋がりを組み込みながらコツコツ続けて参りたいと思います。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。開催情報は、日本ブータン研究所のウェブサイトでご確認ください。

日本ブータン研究所ウェブサイト
http://www.bhutanstudies.net/

※日本ブータン友好協会『日本ブータン友好協会会報 ブータン』第134号、5-6頁より転載。